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「そうですね」 「森崎さんも、金山さんも、両方とも無事だったろう。でも、旦那はそんなこと、一瞬も考えないだろうな。ただ驚き、怒鳴るだけだ。自分の人生を、奥さんが目茶目茶にしたと思うだろうな」  時季外れのオダマキが、二輪、咲いていた。林の間の道だ。空は、道の上に細く切られている。 「人が生きていくのも難しいけれど、人と人が生きていくのも難しいですね」  森崎さんと金山さんの、二軒の真新しい家が目に浮かんだ。 「離婚するんだろうな」 「多分」  羽虫が、目の前を横切って行った。それを見ながら、確認してみた。 「証拠はない。だから、あの——目白ですか、あれで反応を見ようと考えたわけですね」  千秋さんは、少し語調を替え、 「——金山さんがいえないことを抱えているとしたら、目白がその背中を、少しだけ押してくれるかと思ったんだ」 「きっかけですね」 「うん」 「金山さんはハチの好きな人。事件に無関係なら、かえって目白を面白がるかもしれない。——少なくとも、うろたえることはない筈ですよね」 「そうだよな」 「うまく行きましたね」 「行きすぎたな。〈何ですかあ!〉と妙な顔されて、後で笑いながら夕食をとれるとよかった」  夕食で思い出した。
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